かつては記者の端くれだった俺。通勤途中に大事故に遭遇した時に写真の１枚も撮れないのではまずいと、肩掛け鞄の中には写真部ＯＢのつてで１万両で入手したカシオのデジカメを入れ、常に持ち歩いていた。そんな場面は一度もなく、このデジカメが活躍するのは年に７回の俺が幹事長をしているゴルフコンペの記念撮影をするくらいだった。
最近長年親しんだガラケーをスマホに変えたことはこの前つぶやいた。このスマホ内臓のカメラはこれまでのガラケーのそれと違い、ベラボーな解像力を誇り、デジカメをしのぐことが判明した。道理で雅なお方のパレードの時もあちこちでスマホをかざす人が多いわけだ。
俺はメールに添付された写真を写真とは認めない人間で、写真はプリントしてアルバムに収めることにしているのだが、ガラケーの時に使っていたＳＤメモリーがなくても、街のプリント屋さんに行けば簡単に現像ができることが分かった。何もプリントしなくてもスマホの「アルバム」の中にいくらでも入りそう。
となるとデジカメを使うシーンはほとんどなくなるではないか。それで、今週からかさばるデジカメを鞄にいれるのは止めにした。高性能のカメラは依然として需要はあるかもしれないが、普通のデジカメは売れないな。アルバム屋のナカバヤシも経営は苦しくなるよな。
スマホはカメラ以外にもいろいろな使い道があるようなのだが、購入した時に付いてきた基本的な説明書には詳しいことは載っておらず、自分でインターネットにつないで調べなというのが、基本的なスタンスと聞く。電話が掛けられメールが送れたらそれでいいという俺のような人間には、豚に真珠のスマホだな。 |
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