隠居志願のつぶやき2017

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...... 2019年12月10日 の日記 ......
■ 「この3冊」   [ NO. 2019121001-1 ]
 年末が近づくと新聞、雑誌などでその年の本のベストテンなどが発表され、自分が読んだ本が取り上げられているかどうかを見るのが楽しみである。この前の日曜日の毎日新聞の読書欄は、書評メンバーによる「2019 この3冊」が見開き紙面で紹介されていた。
 毎日の書評欄は学者・文化人ら約40人が担当しており、毎週1000字程度の大書評が5冊紹介される。6冊ほど出る300字程度の小書評はベテラン記者の手になるものか。この前の日曜は20人の方による「上」で、今度の日曜は「下」をやるとか。例年、あまり自分がその年に読んだ本が出てこないのが不満だったが、この前の「上」で取り上げられた3冊×20人=計60冊の中に、俺も読んだ本が7冊もあり、ひとりほくそ笑んだ。こりゃかなり高率ではないか。
 作家、池澤夏樹が1番目に上げたブレイディみかこ著「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」をはじめ、中国文学者の井波律子の池内紀著「湯けむり行脚」、作家の角田光代の奥田英朗著「罪の轍」、翻訳家の鴻巣友季子の川上未映子著「夏物語」、明大教授の張競の辻原登著「不意撃ち」、歌人の小島ゆかりの選んだ3冊の中には島田雅彦著「人類最年長」と原田マハ著「美しき愚かものたちのタブロー」の2冊が入っていた。
 このうち今月末に決めることしの俺のベストテンには「不意撃ち」「罪の轍」「人類最年長」は入れるつもり。この「この3冊」は経済学者だと経済の本を入れがちだったりするのが不満。今年亡くなった天文学者の海部宣男さんなんか面白い小説を挙げていたのになぁ。
 一方、美人ライターC女史のツイッターを傍受していたら、「名刺代わりの小説10選」というのをやっており、俺も10冊の中に入れるだろう藤沢周平「蝉しぐれ」、大岡昇平「野火」を挙げていた。この「名刺代わり……」というのはツイッターで百人近くが遊んでいるみたいで、ばーっと見たら村上春樹作品はあまり出てこなかった印象。しかし、10作を選ぶのは至難の技。たしかに好みの小説を10作挙げてもらえば、なんとなく人間性が浮かび上がるな。

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