ちょっと本を読むのが早すぎる。今月十日までは辻原登の大著「卍どもえ」など2冊しか読めなかったが、この十日間で新書の「江戸の家計簿」(磯田道史編)、「人をつくる読書術」(佐藤優著)、「日本史の内幕」(磯田道史著)を通勤電車の中で読み終え、寝床で早見和真の競馬モノ「ザ・ロイヤルファミリー」、高田郁の「あきない世傳金と銀(八)瀑布篇」、逢坂剛の「平蔵の母」、今野敏の「隠蔽捜査8清明」を読了してしまった。 十日間で7冊はちとやりすぎだ。なんでこんなに読めたのかというと、寝床で手にしたのは、競馬モノ以外は全てシリーズモノで、高田郁のは昨年7巻までを一週間で読んでしまったし、「隠蔽捜査」は主人公の竜崎が好みだし、逢坂のは池波正太郎の「鬼平犯科帳」に優るとも劣らない書きっぷりで、波長が合うからホイホイ読めてしまうのだ。もっとゆっくり読まないとだめだよね。 きのうはバイト先の入っているビル地下2階の「リブロ書店」で、贔屓の内澤旬子の新刊の変形本「着せる女」を見つけてしまった。あまり見たことのない真四角の本で、なくならないうちに入手しておかないと。もともとイラスト描きの内澤さんは文章もうまく、自ら3頭のブタを育てて食べてしまった「飼い喰い」にはぶったまげた。「ストーカーとの700日戦争」にもうなった。この「着せる女」はストーカー被害に遭っている時に「本の雑誌」に連載していた。知人男性に気の利いたスーツを着させる本。ね、いかにも面白そうでしょ。 そして、先週栃木の下野新聞の書評欄(共同通信配信)で見つけた北上次郎の「息子たちよ」も、帰宅途中に立ち寄った新宿の「ブックファースト」でサイン本を発見した。椎名誠の盟友、北上(本名・目黒考二)というのも波長の合う書き手。彼のサインは勢いのあるなかなかいい字だった。これもゆっくり読まないとな。 「アエラ」の現代の肖像でピアニストを取り上げた知り合いの美人ライターさんに感想を書いてお便りしたら、このブログを読書指南として楽しく読んでいるとのお返事をいただいたので、本日は急きょ路線変更して最近の読書についてつぶやいてみました。 |
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