コロナには気がめいるねぇ。きょうは大学バドミントン部同期による3組のゴルフコンペが予定されていたが、中止。ゴルフは卒業した主将のMから3年ぶりに「みんな元気か?」のメールが来たので、この経緯を説明したら「じゃぁ元気なんだな」。商社マンだったMは、現在外国人旅行者向けの通訳をしているのだが、年明けから仕事は全部キャンセルになったとか。こんな連絡が取りあえるのもコロナさまのおかげか。ということで先月読んだ本。 内澤旬子著「着せる女」。知り合いの出版社員から「表彰式に出るのでいつもは着ない背広を選んで」というオファーがあり、背広選びに付き合うという変わった内容。俺、仕事ではずっと背広を着ていたのに知らないことが多かった。ビフォアー&アフターの写真が面白い。大沢在昌著「暗約領域 新宿鮫Ⅺ」。大沢の新宿鮫の最初の本はカッパ・ノベルズから1990年に出た。そのころから鮫島の人物像に引かれずっと読んでいる。手慣れた筆に安心感を持って読めた。 磯田道史著「歴史とは靴である」。磯田の著作は全部読むのだ。矢崎泰久著「タバコ天国」。雑誌「話の特集」の編集者で86歳になる矢崎はいまもタバコを吸い続けており、タバコにまつわるいい話をまとめた。なかなか出版してくれるところがなかったとのことである。愛煙家は手にしてほしいな。書評で取り上げる勇気ある人はなかなかいないだろうが。 沢木耕太郎著「達人、かく語りき」。エッセーの名手、沢木がこれまで重ねてきた各種のインタビューをまとめた。インタビューというと聞き役になるのが常だが、ここでは沢木が割と自分をだしているのが面白い。柳沢秀夫著「記者失格」。NHKの「あさイチ」でヤナギーとして人気のあった柳沢は大変な外信記者だったのだ。タイトルに引かれた。黒木亮著「アパレル興亡」。アパレルの世界にあまり縁のない俺だが、デパートとの力関係、ユニクロの誕生などなかなか面白かった。 岸本佐和子著「気になる部分」。翻訳家岸本の子どものころからのちょっと不思議な感覚がおかしい。原田マハ著「風神雷神 上下」。今回マハさんが取り上げたのが俵屋宗達。狩野永徳の洛中洛外図の制作を手伝った宗達が、ヴァリニャーノの遣欧使節団一行に加わり、ローマを訪れレオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロの絵画に感動し、カラヴァッジョとの交流を深めるという壮大なフィクション。楽しく読めた。 |
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