新型コロナウイルスへの都の対応が「ステップ2」に移行し、学校が再開し映画館やスポーツジムの営業が始まった1日の午後、様子を見に国分寺に出撃した。国分寺駅ビルは4月初旬から地下の食品売り場を除いてすべて閉まっていて、特に9階の食堂街が休業し、夕メシの選択肢が減ってたいへん難儀をしていた。 先週までとはうって変わって駅に降りるとかなりの人出。心なしかみんなウキウキしているようにみえる。いつも利用していた1階の青山フラワーマーケットには大きな赤いシャクナゲの花が飾られていた。この間使っていた西国マインのお花屋さんより品数が豊富である。 まず、エレベーターで9階の食堂フロアに直行。ずっと食べていなかった日本そばの店に入った。するとお姉さんが追いかけてきて「手のアルコール消毒をお願いします」。このお姉さん、接客態度がキビキビしていてお気に入りの美女である。「休業中の2カ月間はどうしていたの?」と尋ねたら「ずっと家に籠ってました。だから、だから、きょうは足がパンパン」とのことである。 9階フロアには和洋中十数店が入っており、となれば百人以上が2カ月間働き場を失ったことになる。お給料はこの間出ていたのかと気になった。メシの後は8階に降り、紀伊国屋書店に。ここが2カ月閉まっていたのはつらかった。新刊書の棚を一通り見て、料理本のコーナーへ。土曜日の読書欄で永江朗氏が激賞していた滝沢カレン著「カレンの台所」を探すためである。さすが紀伊国屋、ちゃんとありました。 しかし、にわか料理人の俺には高度過ぎる。で、近くに平積みになっていた土井善晴さんの「一汁一菜でよいという提案」を求めてしまった。土井さんはソフトな話し方をする方だから、文章も良いに違いないだろう。本はこのくらいにして、隣の新星堂の前を通りかかったら、中島みゆきの「宙船(そらふね)」が入ったCDが発売されていることが分かった。これは、ぜひとも入手せねば。なぜかこの半年、中島みゆきばかり聴いているのだ。 次は6階のユニクロへ。ダービーを取っていれば買いたいシャツなどがあった。エレベーターで1階に降り、「ロクシタン」で十日ほど前になくなったオードトワレを求めた。なじんだ香りが手元にないのはつらいものである。2階の「タリーズ・コーヒー」もようやく開いていて、バイトの日はいつも飲んでいたホットのカフェラテを頼む。俺は牛乳を飲む習慣は全くないのだが、カフェラテって半分は牛乳でできているんだよね。2時間の駅ビル回遊はなかなか良いものであった。 |
|