校閲のバイトの他に、実は読書感想文のチェックというアルバイト仕事を長年しているのだが、仕事をサボり気味なので昨年のバイト料の入金がまだ。おずおずと「どうなってますか?」と問い合わせたところ、途中まででもいいから請求してとの返答があり、先ほど明細をバイト先に知らせたところ。これで来月の生活費はなんとかなりそうだ、ということで5月に読んだ本。 三島邦弘著「パルプ・ノンフィクション」。本が売れないご時世に、小さな出版社、ミシマ社を06年に興した著者の熱い気持ちがあふれた本。本はどんなことがあってもなくならないよね。梨木香歩著「西の魔女が死んだ」。読書感想文の課題図書にどうかと次女から薦められた。コロナ禍でぜひ読んでと橋本麻理さんも薦めていたが、俺にはちょっと……。 清水由美著「すばらしき日本語」。日本語教師をしている清水さんの「日本語びいき」に続く2冊目の本。猫好きの著者の例文が面白い。そうか、知らなんだと思うところが多かった。沢木耕太郎著「青春の言葉たち」。セッションズのU。10人との対談集。36年前の吉永小百合との会話が面白かった。黒川博行著「アニーの冷たい朝」。黒川作品は全部読むことにしている。15年前の作品の文庫化。大阪弁の会話がうまいんだよね。 金沢信幸著「バラ肉のバラって何?」。うんちく本。最近始めた料理でバラ肉を時折買うのでつい買ってしまった。「あばら」のことです。本木昌彦著「野垂れ死に」。男性向け週刊誌がべらぼーに売れていたころの週刊現代の編集長が往時の仕事ぶりを懐かしく語る。ヘア・ヌードの考案者。一気に読んでしまったが、後半の文章は荒くなった。 沢木耕太郎著「陶酔と覚醒」。セッションズのV。サッカーの日本代表監督をした岡田武史、建築家の安藤忠雄との対談が読ませた。沢木は日韓でワールドカップを開催した時、日韓を往復しながらサッカーについての原稿を書いた経験があるのだ。高田郁著「ふるさと銀河線」。「みをつくし料理帖」の高田さんが、まだ漫画の原作者だったころのお気に入りの作品を小説化した短編集。全編に鉄道が出てくる。なかなか沁みる小品があり、うまいものだ。 |
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