素浪人となった30日夜、そうだ、やるべしと取り組んだのが本の処分だ。幸い1日水曜日は隔週で本・紙類のゴミ出しができる日。宮仕えを終えたのを機に、少しでも身軽になっておこうとの思いである。 社会人になってから毎年百冊を目標に本は読んできたから、その数は47年余りで4300冊余に達した。これまで本を捨てるということをしてこなかったから、小金井の実家にある分も入れるとそれがそっくり残っていることになる。カンのレキを過ぎてからも、毎年の目標は達成してきたから、本は増えるばかりなのだ。 現在、我が家には大中小取り交ぜて10の本棚があり、そのほとんどの棚では本が2列に収められている。このため、奥の列に何の本があるのか外からでは分からない状態。かつては何がどこにあるかをほぼ把握していたが、小金井から国立、国立から秋田→国立、国立から西国分寺→宇都宮→西国分寺と引っ越しを重ねるうちに、何がどこにあるのか半分以上の本の位置が分からないようになった。最近ではその前後2列の本の上の天井部分に本を横にして積んでいる状態。 昨年、実家に置いてあった吉行淳之介、開高健、本多勝一の初版本などを今、実家に住んでいる弟が断りなくほとんどを処分してしまった。これまでだったら何をしたんだと怒鳴り込むところだが、弟に実家の管理を任せたのが間違いで、さして惜しいとも思わなかった。愛着のあった本でもそんな気分だったので、手元にある本も今後読まないのであれば処分してもかまわないという気になった。 今回手をつけたのは、「パター一夜漬けの間」と呼んでいるパター練習器と長女の衣類が置いてある和室の中型本棚にある本。20年ほど前に読んだ本のうち、もう二度と手に取ることはないと思われる単行本を約40冊、新書タイプを20冊ほど抜き出し、ビニルひもでくくって、雨の中ゴミ置き場に運んだ。 その空いたスペースにいつも目に入るリビングの本棚から、50冊ほど運んだ。しかし、これでも2列の本の上で横になっている本は片付かない。まぁこれからヒマになるから、対コロナと同様、長期戦で取り組むほかないな。 |
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