今月末に開けることになったマンション管理組合の通常総会に提案する議案の文言もようやく最終決定して、あとは準備をたんたんと進めるばかり、ということで先月読んだ本。中国語の勉強ができなかったこともあり、なんと14冊も読んでしまった。 有川浩著「旅猫リポート」。次女から読書感想文の課題図書にどうかと薦められた。猫の視点から人間模様が浮かび上がる。なかなかいい。清水由美著「日本語びいき」。5月に手にした「すばらしき日本語」の清水さんの最初の著書。日本語教師の見方がよくわかる。土井善博著「一汁一菜でよいという提案」。最近料理を始めたもので……。もっとも俺の料理はサトウのご飯だし、味噌汁はインスタントの「料亭の味」だから、基本の一汁一菜のところは手抜きなのだ。 中村哲著「アフガニスタンの診療所から」。哲さんが銃弾に倒れて半年。まだ灌漑用水を手掛ける前の著作。惜しい方を亡くしたものだ。井上ひさし著「十二人の手紙」。亡くなった井上ひさしの小説はだいたい読んでいたと思ったが、これは初めて。いろいろな仕掛けをしながら楽しんで書いている。原田マハ・高橋瑞木著「現代アートを楽しむ」。全く知らなかった世界。贔屓のマハさんだから読んでみた。橋本治著「そしてみんなバカになった」。橋本氏は天才だったのを死後知った。 沢木耕太郎著「星をつなぐために」。セッション集の4冊目。ノンフィクションの担い手との対話。ノンフィクションに取り組んでいるライターはみんな真面目なのだ。山田昌弘著「日本の少子化対策はなぜ失敗したのか?」。日本経済は人口の動的減少に耐えられるのか、が俺の長年のテーマだった。「パラサイト・シングル」などを造語した山田氏の主張はもっともで、1990年代にもっとやることがあったなぁと思う。石井妙子著「女帝・小池百合子」。6月に読んだ本の中ではこれが一番か。もっとも巣ごもりの現職知事はあえて論評しない作戦か。 ブレイディみかこ著「ワイルドサイドをほっつき歩け」。「イエローでホワイトでちょっとブルー」が面白かったみかこさんの近著。こどもとおっさんとどちらが面白いかというと、やっぱり未来あるこどもの方だろう。浅井リョウ著「世界地図の下書き」。これも次女に薦められた本だが、童話なんだねこれ。原田マハ著「<あの絵>のまえで」。勇気をもらった絵画にまつわる短編集。達者なものだ。軽部謙介著「ドキュメント 強権の経済政策」。アベノミクスのインチキさを糾弾する。将来のしっぺ返しが怖い。
|
|