日本学術会議の新会員候補6人を首相が任命しなかった理由が「総合的、俯瞰的な活動を確保する観点から」(菅義偉首相)っていったい何だ!政権の政策に批判的だからだろう。小学生でもわかるのに「法律に基づいて」とは語るに落ちた。ということで、9月に読んだ本。 佐藤健太郎著「番号は謎」。新潮新書。俺こういう変わった数字が出てくる本って好きなんだよね。イタリア人の忌み数字は13より17なんて書いてある。ローマ数字の「XVII」を並べ替えた「VIXI」は死んでいるを意味するからなんて豆知識が得られる。養老孟司・山極寿一著「虫とゴリラ」。山極さんのゴリラの本が好きなので。桜木紫乃著「家族じまい」。年配者にはなかなか沁みてくる小説。ことしのベストテン入りか。 梅棹忠夫著「女と文明」。梅棹の「文明の生態史観」は俺の大学合格の時に友人からプレゼントされた本。50年前に、女性は家事なんかやる必要はないと唱えた梅棹はすごい。都留康著「お酒の経済学」。中公新書。お酒のことを書くならもっと面白くなるはずと思いつつ、下戸の俺は読みました。この筆者の専門は労働経済学らしい。 大原扁理著「思い立ったら隠居」。タイトルに惹かれて読みました。20代で隠居暮らしを始めてしまった著者。道端の草なんかを食材にしたりしている。ちょっと真似ができないね。こういう生き方もある。高田郁著「あきない世傳 金と銀 九 淵泉篇」。去年からはまっている「あきない世傳」。この淵泉篇はあまり面白くなかったのは何故だろう。 早川義夫著「女ともだち」。さんざ女遊びをした男が亡くなった妻をこうる内容。こういう夫婦がいてもいいか。加藤典洋著「オレの東大物語」。東大闘争の時、文学部にいた評論家の加藤(昨年没)は「東大なんかクソだ!俺もクソだった」という極めて率直な気持ちを披歴する。あの当時の話が妙に身近に感じられるこの頃なのだ。 高橋源一郎著「たのしい知識」。天皇・韓国北朝鮮・コロナを真面目に考える朝日新書。松田賢弥著「したたか総理大臣・菅義偉の野望と人世」。2016 年に「影の権力者内閣官房長官菅義偉」として刊行された本をそのまま改題した文庫。菅の歩みが一応わかる。松田氏は岩手出身。東北人に菅は気を許すところがあるなぁ。 × × × × 今週の拙宅の花は深紅のバラ「サムライ」と濃いベージュのバラ「カフェラテ」、それに黄色のリコリスです。 |
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