今はころころ動くが、1964年の東京五輪の開会式が行われた10月10日体育の日は、デイトレーダーにして夜な夜な不思議な絵を描いているナンコ―さんの誕生日である。年の3分の1をタイのチェンマイでゴルフ三昧の日々を過ごし、3分の2は国立にいる彼。ことしはコロナで出入国が難しくなるので、3月に慌てて日本に舞い戻り、それから身動きができないでいるはず。 この十年、10月10日前後に誕生祝の宴を催してきたので、コロナだからといってやらないでいると、年寄りはひがみっぽい。で、昨夜国立の中華の名店「香来」で餃子と麻婆豆腐で69歳の祝いをした。彼は一切アルコールを口にしないから、安上がりでご馳走しやすいのだ。 中華の後はコーヒー。二人とも愛煙家だから、タバコが吸えるところで、ということになり、「タリーズ」の3階テラスに行ったが、かつては吸えたタバコがもう吸えなくなっている。密かに1本付けたが、お掃除に来た店員さんに「禁煙なんですよ」と言われてしまった。セブンスターは今月から50円値上げされ一箱560円になるし、吸える場所も少なくなって、高額納税者(たばこ税)には生きづらい世の中になってきた。 ナンコ―さんは今、美大時代の恩師で安井賞受賞者の絵の常設展示資料館造りに内装工事の腕を発揮しているのだとか。場所は国立市東。そこでは子ども向けアトリエも開くという。これはなかなかいいお話で、十分都内版のネタになるから、開館する前に対外広報窓口を教えてと伝えた。 彼の話でへぇと思ったのは、チェンマイの税務当局が日本の税金が未納の彼に、支払いを命じる通知をよこした件。国際的な税務当局のネットワークはしっかりしているのだ。あれはパスポートでタイに未納者がいることを把握するのかなぁ。 俺は先週末、マンションの管理費と修繕積立金を13カ月も滞納している人間の勤務先を突き止め、直接電話をぶち込んで善処方を要請。「母(4年前に死亡)の口座から引き落としになってませんか?すいませんでした」という本人の声を聞いた。 ナンコ―は筑波に持っているマンションの管理費を20年も支払っていない確信犯。それに比べれば、13カ月なんか可愛いもの。あまりの滞納額の大きさに、管理人が分割払いを提案してきたとか。いつ死んじゃうか分からない69歳なので、きれいにした方がいいと思うけど、納得できない金は払わないという筋金入りのナンコ―だからなぁ。俺みたいに請求書もろくに見ないで、ホイホイ払ってしまう人間は、溜まるものも溜まらないんだろうな。 |
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