素浪人になってから料理もどきにトライしていることは何度かつぶやいた。自分のためではない。俺と入れ替わるように3月から、以前の養護教諭の仕事から第二の職場に勤め始めた長女の栄養面を考えてのことだ。それまでの長女はコンビニ飯とか菓子パンとかの哀れな食生活をしており、これでは新宿までの通勤が持たない。 人間の体は口から食べたものでできている。いや、食べたものでしか、できていないと言えようか。だから毎日は無理でも、週に二、三度は「食べた!」という思いをしてもらいたいと、有り余る時間を台所に振り向けることにした。 とはいえ、メシは「サトウのご飯」、味噌汁は即席の「料亭の味」(具は4種類)である。だから、料理といってもメーンのおかずを作るだけ。と言っても味付けはエスビー食品の魔法の粉末である。この半年、食卓を飾った「SB菜館」を使った料理もどきは、「豚バラともやしのにんにく醤油炒め」「キャベツと玉子の香味醤油炒め」「鶏肉の麻辣炒め」「ちぎりこんにゃくの炒め煮」「韓国風たたききゅうり」など。あぁ、半田そうめんやスパゲティ(タラコ、ミートソース)も作ったなぁ。 どうも、「SB菜館」に頼りがちである。で、少々料理っぽいものをと、急に厚焼き玉子の挑戦したくなり、昨日は西国の店より6倍ほど大きい国分寺のオーケーに遠征し、750両也の四角い玉子焼き器を求めてきた。玉子は物価の優等生。オーケーなら10個130円で手に入る。これなら何度失敗しても懐に響かない。 昨夕は早速、買ったばかりの玉子焼き器にサラダ油を引いて、レシピのウエブを見ながら玉子3個と砂糖、醤油を使って厚焼き玉子に挑戦した。3回に分けて溶き玉子を焼いて、巻いていったが、最後をちょっと焦がしたものの、第一作にしてはまずまずの出来。勤めから帰ってきた長女が、俺が味見をした以外の玉子焼きのほとんどを食べてしまったことからも、そうまずくはなかったと思われる。そうそう、メーンは具だくさんの焼きそばである。 これから冬に向かって土鍋を使った料理にもチャレンジできる。幸い、大嫌いな後片付けは長女の分担となっているので、心おきなく遊べるというものだ。それにしても料理は奥が深いね。 |
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