コロナで収録ができず2カ月半休んだ朝ドラ「エール」が今朝、最終回。この日は歌を歌える主な出演者がNHKホールで15分の特別コンサート。薬師丸ひろ子が「高原列車は行く」、森山直太朗と山崎育三郎が「栄冠は君に輝く」などを披露したが、ドラマでは歌うシーンが一度もなかった馬具屋の職人頭、岩城さんが「イヨマンテの夜」を声量たっぷりに歌い上げたのにはびっくりした。 職人らしいいい味を出していたこの吉原光夫は元劇団四季の団員で、ジャンバルジャンを演じたこともあるミュージカルスターなんだとか。主人公の古山裕一が作曲家(モデルは古関裕而)になる前に勤めていた川俣(なつかしい)の銀行の紅一点で、コミカルな演技を見せていた堀内敬子も見事な歌唱を披露。この人も元劇団四季なんだとか。 俺はヒロイン、小山音役の二階堂ふみも裕一役の窪田正孝もあまり好みではないが、舞台が俺の初任地、福島なので、福島弁が聞きたくて、割とこの朝ドラは見た。主人公周辺の第二次世界大戦にまつわるエピソードがよくできていて、視聴率20%を取ったというから、戦争を知らない世代にも、裕一に音楽を教えた藤堂先生(森山直太朗が演じた)のビルマでの戦死などを通じて、無謀な侵略が少しは理解されてよかったのではないかと思う。 「長崎の鐘」作曲にからんで登場した医師の妹を演じた中村ゆりは実は、今一番贔屓の女優さんなのである。映画大好きの女性コラムニスト、チマキちゃんと話したことがあるのだが、いい映画とは好きな女優(男優)が出てくる映画なのだ。 次の朝ドラは大阪発、杉咲花主演の「おちょやん」。浪花千栄子がモデルとか。ちょっとテイストが違うからたぶん、見ない。ということは来春までは朝寝坊の連続だなぁ。朝ドラと波長が合うかどうかで、朝ちゃんと起きられるかが決まるのだ。朝ドラが国民的ドラマであることは認めるが、その前の「おはよう日本」でキャスターが朝ドラを論じるのは止めてくんないかなぁ。興味のない人もいるんだし……。その点「あさイチ」の近江ちゃんは控えめでよろしいのではないかと思うね。 |
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