久々にゾクゾクするドラマを観た。土日の晩、二夜連続で放送されたテレビ朝日開局60周年記念スペシャル「逃亡者」(計4時間余)だ。このドラマは1960年代の米テレビドラマをリメークした93年の米国映画「逃亡者」を下敷きにしている。映画は妻殺しの罪をきせられた医師が、警察に追われながらも真犯人を見つけ出すというストーリー。医師をハリソン・フォード、捜査官をトミー・リー・ジョーンズが演じ、評判となった。 テレ朝のスペシャルドラマでは、医師、加倉井を渡辺謙、警視庁の孤高の特別広域捜査班班長、保坂を豊川悦司が演じ、二人の心理の絡み合いがひしひしと迫ってきた。第一夜は妻と家政婦殺し容疑で死刑判決を受けた加倉井が、テロリストの死刑囚と一緒に東京から名古屋に移送される途中、テロリストの一味が山梨県内で護送車を襲い、それにまぎれて加倉井も逃げ出すというアクションシーン満載のドラマ。保坂ら5人のチームは逃げたテロリストを追うのだが、テロリストを射殺したあと、逃亡した加倉井を追う。 妻殺しに真相を突き止めたい加倉井は必死に山中を逃げ、それをドローンなどで追う保坂のチーム。ここに出てくる射撃の名手、原沙知絵演ずる女性刑事がキリリとしていてなかなかいい。警察不信の気持ちから加倉井をかくまう中年の女、余貴美子が実にうまかった。 第2夜は静岡から漁船で東京に舞い戻った加倉井が、妻を助けようとした際、記憶にある義手の男を探し出し、親友が妻殺しを計画したところまでたどり着くミステリー。義手の男との地下鉄での格闘シーン、冤罪に気付きながら加倉井に肉薄する保坂の演技が渋かった。渡辺謙の山中での逃亡シーン、豊川に銃を向けられ谷底に飛び込むシーンなどなかなかに見応えがあったのだ。 こんなドラマが毎週観られればいいけど、捜索のシーンなどけっこう金がかかったことがうかがわれ、そう毎度毎度は無理と思われる。巣籠り生活だと、こんなドラマの存在に気付かないこともあるので、見逃した方は是非、再放送をご覧あれ。 × × × × 今週の拙宅の花は、深紅の大輪のバラ「ミルナ」と黄色いバラ「ソラーレ」、それに薄いピンクのカーネーション「アップルティー」です。 なお、明日は大学ゼミの遊び仲間と箱根に芝刈りに遠征するため「明日休診」です。 |
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