ちょっと前まで三食全て外食の生活を続けてきた俺だが、✖をつけた40歳の時、しばらくは朝食にパンに紅茶、ハムエッグを作ったことがあった。洗いモノが面倒で、流しに大皿と紅茶茶碗を置いて、スワっとばかりチャリで国立駅まで出て中央線で竹橋まで出勤する。そんな日々が続くと、シンクに皿がうず高く積み上がることになる。
お寝坊もするので、朝メシ抜きの時もあった。ある時、平日の５日間５戦５勝で朝メシを作れた週があった。で、朝メシ作りなんてやればできる、でも冷蔵庫の中にいつ購入したか分からないハムが干からびて行くのを見るのは忍びないと思って、それから国立駅前の喫茶店でモーニングを食べるようになった。✖をつける以前からしがない夜回り生活だったので、昼も夜も外食だったのだ。
それが素浪人となって料理もどきにトライしている。俺が作っているのは「ＳＢ菜館」や味の素の「クックドゥ」頼みの料理とはいえない代物だが、尊い労働から帰宅する長女に温かいモノを食べさせることはできる。2021年新春も元日から七草粥のきのうまで、７戦して５勝の夕食作りである。幕下や序二段の力士なら５勝２敗は番付が上がる立派な成績だろう。
元日の昼は煮物に定評のある国分寺駅ビル地下の店で求めたおせちに、栃木の知り合いからいただいたモチを焼き、バターを挟んで海苔を巻いて食べた。調布に住む次女をおせちで釣り上げられなかった（コロナが理由）のは残念だった。夜は完食してしまったおせちが胃に重いと長女が言うので、カニ雑炊を土鍋で作った。おかずは麻婆豆腐である。
２日夜は豚バラ白菜にコンニャクのピリ辛炒め、田楽みそを挟んだ栃尾のあぶらげ。３日夜はフカヒレ雑炊にタコ天。４日夜はいただいた豆入りのモチがカビ始めたので長女をカビをこそげとらせ焼いて海苔を巻いて食った。おかずは麻婆豆腐に厚焼き玉子。４連投は中日のかの権藤も投げたことがないはずだ。
６日夜は豚バラもやしのニンニク醤油炒めに厚焼き玉子、それに塩だれちぎりキャベツ。昨年夏以来、「ＳＢ菜館」に親しんでいるので、ほぼ間違いはない。厚焼き玉子も専用の小さめの四角い焼き器を買ったのでずいぶん慣れてきた。料理は見た目も大事だよね。知り合いのフルタイムで銀行に勤めるママが「『クックドゥ』がなければ生活が成り立ちません」と話していたが、ありゃー結構よくできているのだ。 |
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