「緊急」とは一刻一秒を争うことを言うのだろう。それが３日も４日もかかっては緊急事態宣言といえるのか。今日13日、政府は９日に宣言の対象地域に加えるよう要請していた大阪、兵庫、京都の関西３府県、愛知、岐阜、福岡、栃木の７府県に緊急事態宣言を発出する。ずいぶん緊急に時間がかかるもんだ。
８日に緊急事態宣言を出した東京など首都圏の１都３県も、年末のうちからその必要性が叫ばれていた。戦力の逐次投入は下策と昔から言われてきたが、対応が遅い。国営放送の世論調査でも、菅義偉内閣の支持率は急落し40％に。不支持率（41％）が９月の内閣スタート以来初めて支持率を上回ったというが、コロナ禍の下でゴートゥー政策の推進など、やることが不統一というのが、支持が離れた一番の要因だろう。
何より、自分の言葉で国民に、かのメルケルのように危機への協力をお願いできないというのが、民心が離れる理由だろう。
４年前まで世話になった栃木県にも緊急事態宣言というのは悲しい限りだ。ちょっと前までは１日の新規感染者数が十人程度だったのに、12日のそれは83人。人口比でいくと東京の600人という感じか。これで飲食店の営業が夜８時までとなっては、世話になった最高級居酒屋Ｋや飛び切りおいしい珈琲が提供していたＢも経営は容易でなくなるだろう。県都宇都宮の商圏は東京などに比べ格段に狭いのである。
東京に宣言が出された８日夜、一駅隣の国分寺の夜を探索したが、驚いたことに安い日高屋も富士そばもデニーズも大戸屋も全部夜８時で店を閉めていた。駅ナカのマックも夜８時以降はテイクアウトのみと宣言に従っていた。８時以降に帰宅する独身エッセンシャル・ワーカーの胃袋はどう満たすのかと思ったくらい。
俺の地元、西国もドトール、エ・プロント、ロッテリアも夜８時までの営業。駅ナカのはなまるうどん、そばのきらく、スタバ、ウエンディーズも８時終了である。一方、都心の昼の人出はテレワークができない職種もあるから、そう減っていないとか。コロナウイルスは夜だけでなく昼も活動していると思うんだけど、「７時以降の酒類提供禁止、８時以降営業停止」というのは、間違ったメッセージを送ることにならないか危惧する。 |
|