長生きはするもんだ。昨夜初めて、某団体から頼まれて年2回行っている読書講座を、Zoomを使ってオンラインで行った。相手は大学3年生13人。某団体の寮の居室にいる者、宮城や山形の郷里に帰り実家でパソコンを開く者、就活のため八王子のビジネスホテルにいる者。滑り出しは好調だったが……。 Zoomを使った雑談会は中高の仲間、小金井会の4人で昨年10月から毎月1回行っているし、大学バドミントン部同期10人とはスカイプを使った会を月イチでやっているが、授業をオンラインでやるのはヒジョーに難しいと実感した。 この学生たちとは彼らが1年生の時からの付き合い。毎月1冊課題図書を示し、その読書感想文を添削している。寮で学生たちを目の前にした授業も過去4回やっているが、名前と顔がようやく一致する程度。自筆の感想文の提出は毎月なので、字のうまい下手はよくわかっている。○○さん、あの字は小学生以下だぜ! 波長の合う作家と出会ったら、全作品を読むようにしたらいいとか、感想文は読んで受けた感動を友達にしゃべって伝えるように、思いを文章にせよとか、過去の授業で同じようなことを何度もしゃべっているので、今回は昨年の俺の本のベストテンを紹介し、その本の表紙が画面に映るように示し、作家にまつわる話を展開していったが、20分ほどしたら回線が切れてしまった。 雑談会ならゴメン、ハイ、サヨナラと伝えて退出してしまうところだが、授業ではそうはいかない。また、つなぎ直して「どこまで話したっけ」。十数人がつながっているZoomではこういうことが時々あるらしい。団体の若手職員が必死に画面に取り付いている。 スカイプの場合は相手の姿が6人まで大きくパソコン画面に映し出されるのだが、Zoomは直前に話した相手が大画面に1人だけアップになり、他の参加者はサムネイルのように小さく映るので、若手職員に向けてしゃべる感じで、学生の表情がよく分からない。学生から話すことはほとんどないので極めてやりにくい。 また20分ほどたったら再び回線が切れてしまった。そのたびにパソコンの電源を落とし、再立ち上げしてつなぐ。学生たちはけなげに待っていてくれた。しかし、彼らの授業を聴いての反応がこちらにはよく分からない。最初にZoomにつないでから約80分でしゃべり終えたが「のれんに腕押し」の感じで、どっと疲れた。あれを毎回授業でやってる大学のセンセは大したものだ。俺のような旧石器時代人にはオンライン授業は無理だな。
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