今週月曜日、国立新田クリニックからの帰り、昨秋からの懸案を解消した。国分寺市と国立市の境目、国分寺崖線の西端の高台の雑木林の中にある「カフェおきもと」でメシを食べたのである。昨年10月4日開業だから、中に入るのにオープンから4カ月かかった。 このカフェは昭和7(1932)年に建てられた洋風建築「沖本邸」を改装したもの。そこがなぜカフェになったかというと、東京新聞に次のような記事が出ていた。 この洋館は神戸の貿易商の別荘として建てられたものが数年後に海軍少将、沖本至の手に渡った。沖本の娘で医師の沖本京子さん、ピアノ教師の智子さん姉妹が長らく住んでいたが、姉妹には身寄りがなく、18年前に近くに引っ越してきた久保愛美さんが80代になる姉妹に食事を届けたり、旅行に誘うなどの付き合いを続けてきた。 そして、京子さんが病気になった時、由緒ある洋館の管理を引き受けてもらえないかと相談された。京子さんは5年前亡くなり、智子さんは99歳で今は施設に入居している。敷地2000uの雑木林に囲まれた洋館はかなり痛んでいたが、昭和初期の別荘建築の特徴をよく表している。久保さんは私財を投じて屋根裏などの修理を行い、カフェに改装して国分寺市と協力して国の有形文化財指定を目指すのだとか。 お話としてはなかなかいいでしょ。この記事がタウン誌などにも掲載されたため、いつ行っても満員。そのたびにすごすごと引き返してきた。開業日は金〜月の週4日。で、この前の月曜日チャリでのぞいてみたら、堂々たる洋間に案内されたというわけ。メリメロプレートというカレー(1550両)にありつきました。デザートに出てきたチーズケーキがおいしかった。 カフェの名前に元の持ち主の苗字を付けたというのも泣かせるね。ほんとは二階建ての洋館の細部も見たかったのだけど、混んでいてかなわなかった。重厚さだけは味わったかな。コロナの下でもけっこう流行っている。何事も物語性は大事だね。 × × × × 立春の拙宅の花は白い「ホワイトマーベル」と紫の「ラップトップ」というチューリップと赤紫のラナンキュラス「マベール」です。トイレの一輪挿しは深紅のバラ「ブリランテ」です。 |
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