森喜朗東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長(83)が今月3日、「女性理事が多いと会議が長くなる」と女性蔑視の発言をした時、「五輪は世界の大会。日本では通っても、世界では通用しない。クビだが、後任はいるだろうか」というのが率直な印象だった。 で、森が11日にJリーグ元チェアマンの川淵三郎(84)を自宅に呼び、後釜になることを要請したニュースを聞き「あぁ、川淵がいた。彼なら収まりがいい」と思ったのが、俺の感性がサビついている証拠だった。 川淵が自宅前で「最後のご奉公」とペラペラしゃべったのが「辞める奴が後任を決めるなんて」と反発を呼び、菅義偉首相までが「後任選びは透明性が必要」と強調。気を見るに敏な小池都知事もかさにかかって攻めていた。収まりがいいというだけで、川淵を是とした俺の判断力はもう時代遅れであることを痛感したのである。 東京オリパラなんて、コロナ禍のもと、開催すべきではないというのが、俺の思いなのだが、森が指名した川淵になんとなくホッとした感じを抱いたのは、世の中の感覚から大きくズレていた、これも歳からくるものだろう。ちょっと自分がイヤになった。 さて、組織委員会はアスリートを中心にした選考委員会=座長は組織委名誉会長でキヤノン会長の御手洗富士夫(85)=が森の後継を選出するみたい。今は書き得だから、スポーツ紙などには、アーティスティックスイミングの小谷実可子(54)=組織委のスポーツディレクター=とか、スケートの五輪選手だった橋本聖子五輪担当相(56)、前スポーツ庁長官で水泳で鈴木大地(53)だとかの名前が飛び交っているが、こりゃ、簡単には決まるまいて。 |
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