いったい何を飲み食いしたら1回7万4000円にもなるのか!シンゾーくんの秘書官をしていたこともある山田真貴子内閣広報官が、総務省ナンバー2の総務審議官時代に、菅首相の長男が勤める放送事業会社「東北新社」から受けた接待である。今朝の新聞によれば和牛ステーキに海鮮料理とある。ひと月のメシ代もそれには遠く及ばない年金生活者にはとても想像できない金額だが、夜の世界に詳しい先輩に聞いたら、高級ワインを飲んだんだろうとのこと。 そうだ、もう十年以上前、知り合いのおばさんからいただいたワインに1本20万円の値がついていることにたまげたことがあった。まぁ下戸には猫に小判だが、2万円分くらいは一気に飲んじまった記憶がある。 総務大臣も務め同省に影響力のある菅の、秘書官だったこともある長男の誘いはなかなか断れないと、東北新社から接待を受け処分された総務省の役人11人に同情する声もあるが、その辺は公務員としてきちっとしてもらわないとな。山田真貴子は飲み会は絶対断らない人生を送ってきたと公言しているのだ。 新聞に監督官庁はないが、放送は違う。電波法の下、5年に一度は役所に放送免許を更新してもらわなければ、業務は成り立たない。かつては郵政省、現在は総務省の顔色をうかがわなければならないのだ。 かく言う俺も、竹橋時代BSデジタルデータ放送の立ち上げに関与し、郵政官僚の御意向をうかがう宴席にはべった経験がある。貧乏会社だったからとても7万円の接待ではなかったが、三流官庁といわれた相手の機嫌をそこねないように随分気を使ったものだ。記者では味わえない許認可権の重みを体感したのである。 ところで、親が子どもにしてやれることは名前を付けることくらいのものと思う。まだ、海のモノとも山のモノとも知れぬ時代の菅義偉が、長男に付けた名は正しく剛い「正剛」。これ、セイゴウと読むのか。正剛なんて名前、岩波新書「江戸問答」を法政大総長の田中優子と一緒に出した評論家の松岡正剛くらいしか知らない。今日初めて知った長男の名前に、菅の親の思いを垣間見ることができたのである。 |
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