きのうの夜は国立の音楽茶屋「奏」での三味線・新内、柳家小春さんのライブに出撃した。前日の27日が〇歳の誕生日という小春さん。題してお誕生日ライブ。ピアノの伴奏に合わせて聞く三味線、「五木の子守歌」などの歌は不思議に心に響いた。 2部のステージが終了すると、「奏」店主、幹生ちゃんのこころ尽くしのケーキにろうそくの火が灯され、ハッピーバースデーツー小春の大合唱。すると彼女はもう一曲と「松の木小唄」を歌い始めた。あれあれと思って聴いていると4番あたりで♪キリンばかりが ビールじゃない サッポロ、アサヒもみなビール だけど私が欲しいのは今夜のあなたのくっちビール♪というフレーズを歌った。 続いて♪コカ・コーラばかりがコーラじゃない クラウン、ペプシもみなコーラ だけどわたしが欲しいのは今夜のあなたのよいしょこーら♪も。この替え歌は、俺が昨年「猥歌も文化だ。絶やしてはならない。ぜひステージで披露して」と小春さんに伝授したもの。ついに歌ってくれたのかとうれしくなった。 小春さんはこの日の客8人のためにタオル地の小さなハンカチを、プレゼントに用意してくれていた。俺が頂戴したのはロンドンの二階建てバスの刺繍の入ったクリーム色のハンカチ。お客さんの顔を思い浮かべながら選んだのだという。小春さんやサックスの巨匠、宮野さんのライブには欠かさず顔を見せる福島出身の佐藤くんは、ここぞとばかりおいしい日本酒の四合瓶を誕生日プレゼントに差し出した。 若い人がそんな気配りをしているのに、俺のような年長組が何もしないでいただくばかりでは示しがつかない。で、そそくさと退場し、国立駅ナカのnonowaでアントルメの生チョコ「大学通りの石畳」を求め、「奏」にとって返して「はい!松の木小唄のお礼」。それで「五木の子守歌の替え歌バージョンもあるんだよ。今度お教えします」。 この日は花散らしの雨が時折降るあいにくの天気だったが、大学通りのライトアップされた満開の桜は妖艶とも思える見事なピンク色で、歌もよし花もよしの夜だった。 |
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