本日お釈迦さまの誕生日と言い伝えのある花祭りとか。月日のたつのは早いねぇ、ということで、3月に読んだ本。 森功著「菅義偉の正体」。苦労人とのイメージが出来上がっている宰相はどうも農業がいやで上京したみたい。俺が大学に入った年に彼も法政大に入った。影の横浜市長と呼ばれてから国会議員になったが、その後の歩みは利権にさとい自民党政治家のそのものではないか。半藤一利著「日本のいちばん長い日」。1945年8月15日の玉音放送の裏には放送を阻止しようとした陸軍のクーデターの動きがあった。ミャンマーもそうだが、軍というのは民に銃口を向けがちな体質がある。 木俣正剛著「文春の流儀」。切れ者の編集者が週刊文春、月刊文春時代を振り返る。松井清人社長との確執についても触れている。松井は俺の高校時代の同期生で柔道部の主将だった。文芸春秋の社長になるとは思わなかった。早坂隆著「日本人ジョーク集 令和編」。この人のジョークについての新書は全部目を通している。 東海林さだお「マスクは踊る」。東海林の軽妙な文章は好きなのだが、毎日新聞の書評欄に取り上げられていたのには少々驚いた。藤原章生著「ぶらっとヒマラヤ」。定年まで2年の新聞記者がヒマラヤの8000b級の山、ダウラギリに挑む。結局は登頂できなかったのだが、なぜ登ろうとしたのか、なんでこんな苦しい思いをしながら挑戦しているのか、一人の人間の脳内で行ったり来たりする思いが正直に綴られている。実は藤原くんは俺のマージャン友達で、60歳を過ぎても友人が出来ることを証明してくれた男。7000bの高地から持ち帰ってくれた石が拙宅にあるのだ。この本、けっこう売れているみたいで誠に喜ばしい。 半藤一利著「歴史のくずかご」。ほうという話が詰まっている楽しい文庫本。立花隆著「サピエンスの未来」。半分ほど読むまで「サイエンスの未来」というタイトルだと思い込んでいた。二十数年前の講義をいま書籍化したもので、立花の本にしては読みずらい。田口俊樹著「日々翻訳ざんげ」。田口は中学の剣道部で一緒だった。エンターテインメント系の翻訳の大家になっているらしい。訳文が担当者によってずいぶん異なる例にへーっと思った。
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