松山、マスターズで好調のニュースを聞きながら、土曜日は八王子でヘボゴルフに興じた。悦夫会と称し2カ月に一度ラウンドしている。同伴競技者は地主の悦ちゃん、福島会でも一緒の浪江出身の健さん、昔のメンバー、同期のせいしくんが2年前に亡くなった時の弔辞に心がこもっていた元社長のきたさんである。 西国から2駅の立川からクラブバスで30分。途中真っ白に雪をかぶった富士山が見えた。あっという間に桜は終わり、木々の新緑がまぶしい。ティーグラウンドに立つたびにドライバーの行方を考えるより周りの木々を眺め、どうして同じ緑なのに微妙に色が違うのだろうと阿呆なことを考えた。 今は新緑がいちばん美しい季節。中村草田男に「万緑」を詠んだ句があったなぁと思いついたが、下の句の方の「吾子の歯生え初むる」は思い出したが、つながりが思い出せない。帰宅して調べたら「万緑の中や吾子の歯生え初むる」であった。これ昭和の名句とされるのだが、バンリョクの響きがいいのかね。 万緑の中のゴルフは56−55とやはり110が切れなかった。それよりも何よりも悦ちゃんパットが好調で、一気通貫は作るわ、鉄のカンはできるわ、ニアピンの2段重ねは取るわで、オリンピック41ポイントの荒稼ぎである。オリンピックは開催すべきではないと考えている俺は午前中ワンパットは一つもなし。このままではまずいと午後はニアピンを取り砂イチ銅を決めるなどトータル12ポイント。健さん、きたさん3ポイントのみ。悦ちゃんオリンピックで1本以上をせしめた。こんなの見たことがない。 俺はきたさんと前半後半トータルで500両ずつ握っているので、オリンピックの負けがチャラになった。58−63だったきたさんに「少しハンデを差し上げましょうか」と水を向けたら、前回500両を勝ったきたさんはむっとした様子で「このままでいいです」。 いつも19番ホールでオリンピックの勝利者から餡蜜をご馳走してもらうのだが、クラブバスまで時間があったので「珈琲も飲んでいい?」と言ったら大勝利にホクホクは悦ちゃんが「いいよ」と鷹揚にうなずいた。スコアはめちゃでもこんな新緑の中でゴルフができるのは幸せなことである。 |
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