水曜日は平日ゴルフから自宅に戻り、大谷くんの米オールスターでの投球を夜中のNHKの再放送で見るまで、どうやって時間をつぶそうかと思って新聞のラ・テ欄を見やっていて、これは何だ?と思った。テレ朝で「刑事7人」というドラマをやっているではないか。俺の世代だと、刑事ドラマといえば、大昔TBSでやっていた「七人の刑事」に尽きる。 俺はこの番組が大好きで、Z・デチネのハミングによるオープニングテーマが始まると、テレビの前で正座して見たもんだ。俺が新聞記者になりたいなと漠然とした思いを抱いたのがこの「七人の刑事」だった。それが「刑事7人」とは?俺は民放を見る習慣がないので、まったく知らなかった。 で、ちょっと調べたら、この「刑事7人」は2015年からテレ朝で毎年7月始まりのクールで継続的に放送されており、東山紀之が主演で吉田鋼太郎とかも出ている。 女性刑事役で倉科カナも色を添えているらしい。今回のクールは「シーズン7」とかで、北大路欣也も出ているとか。ふ〜ん。 一方、元祖「七人の刑事」は警視庁捜査一課を舞台にして、1961年にスタートしたドラマで、鴨下信一や今野勉らが演出し、俺が大学に入った69年まで382話続いた。犯人の追及だけでなく、社会の歪みや刑事の人間性まで掘り下げた重厚なストーリーが売り物だった。 今でも班長役の堀雄二、部長刑事の芦田伸介、ヒラの菅原謙二、佐藤英夫、城所英夫、美川洋一郎、天田俊明の顔をまざまざと思い出すことができる。劇団民芸出身の芦田伸介がコロンボのようなヨレヨレのコートにハンチング帽で登場する姿になんともシビれ、現場から本部に戻った芦田を、警視庁詰めの記者たちが「長さん、長さん」と追いかけ、デカ部屋の前で引き戸をバシッと閉められるシーンに、俺も「長さん!長さん!」と追いかけてみたいと思ったのだ。 まぁ、新聞記者になって部長刑事に「長さん、長さん」と発することはなかったが、「課長!、課長!」と追いかけたことは何度もあったな。だから、「七人の刑事」に特許はないのだろうが、「刑事7人」のタイトルはちょっとな、と思ったのだ。 |
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