高校野球にはとうに興味を失った俺だが、この夏の甲子園は雨続き。すでに7回も日程が順延されており、選手、応援団、大会関係者はコンディション調整などに非常に辛い思いをしているだろうと思う。俺も1980年に決勝戦を体験した人間で、尼崎市のビジネスホテルに19泊した。途中1日だけスタンドで雨でずぶ濡れになった思い出がある。 あの年の早実−横浜の京浜決戦はたしか8月22日だった。その決勝戦はいまのところ29日の予定だが、今後も西日本の雨予想が続く。大会の裏方さんは胃の傷む日々だろうな。 なぜ夏の甲子園に興味を失ったかというと、今やプロ野球を目指す高校球児に野球留学は当たり前で、郷土の代表とは言い難くなっているからだ。兵庫出身のあのマー君(楽天にカムバックした)が優勝旗を手にしたのが、北海道の駒大苫小牧。マー君と決勝戦で投げ合った早実のハンカチ王子、斎藤佑樹が群馬出身。兵庫の少年野球でマー君とバッテリーを組んでいた巨人のショート坂本勇人も青森の光星学院でセンバツに出た。 今回は甲子園を逃した青森山田なんかは地元出身のレギュラーはほとんどおらず、ベンチでは関西弁が飛び交っているというんじゃ、何なんだ思わざるをえない。その点できのう高松商に惜敗した栃木の作新学院は、ナインのほとんどが地元出身で好感が持てるのだが、その作新もことし10年連続の甲子園出場。これではちと興ざめではないか。 ことしはコロナに部員が感染した東北学院と宮崎商が出場を辞退したため、2試合少なくて済み、雨で日程調整に悩む関係者にとっては助かる局面もあったと思う。しかし、8月の下旬になってもまだ1試合もしていない智弁和歌山のようなチームもある。同校は14日に迎えるはずだった初戦(対宮崎商戦)が24日で、10日もずれ込んでいる。 和歌山代表だから、甲子園に比較的近く気分はまだ落ち着いていられるが、これが北海道や九州のチームだったら、練習場の確保など対応はなかなか容易ではないのだ。 |
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