隠居志願のつぶやき2017

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...... 2021年11月24日 の日記 ......
■ 三遊亭圓生   [ NO. 2021112401-1 ]
 4年前、栃木の新聞社を辞める時に退職金で何か記念になるものをと思って、購入したのが落語家、三遊亭圓生の「圓生百席」というCDだ。圓生さんは俺が高校時代、TBS落語会などに通って一番聴いた噺家で、ラジオ放送をテープに録音したりもしたが、これはどこかに行ってしまった。
 1979年9月3日、高座を務めた後、80歳で急死し、4日未明上野動物園のパンダのランランが死んだことから、どちらが朝刊の社会面トップにするかで話題になったこともある。竹橋の新聞のトップはパンダで圓生は二番手、読売は圓生がトップだった。圓生さんは亡くなる数年前から演目のCD化に熱心に取り組んでおり、「圓生百席」に結実した。
 それが没後30年以上たっても中古市場にけっこう出回っており、アマゾンに強い宇都宮の美女に頼んで入手をお願いしたのだ。「百席」は2枚組CDにすると、45点になる。全部集めるのはけっこう値が張るので、俺が聴いたことのある演目の入った30点を集め、ヒマになったら聴こうと思って本棚にきれいに並べていたが、校閲アルバイトなどもあり、なかなか手を出せなかった。なにしろ2枚組をちゃんと聴くと2時間近くになるのだ。
 先週だったか本屋で圓生の「寄席楽屋帳」が岩波現代文庫から新版で出ているのをみつけ、手に取ると昭和天皇の細君の古稀記念に皇居で一席うかがったことなどが事細かに書かれていた。あの時は、まさか手ぶらで行くわけにはと、確か甘納豆を手土産にしたのだった。
 この本を読み、そろそろきちんと百席を聴こうと「居残り左平治」や「一文惜しみ」などが入っている第1巻から聴き始めた。圓生は職人やおかみさんなど何人もが登場する噺の口調を使い分ける名人で、噺の中で使われている駄洒落なんぞもあぁこれこれと思い出した。俺は落語の中の言い回しをけっこう日常で使ったりしていたのだ。
 しばらくはこの「圓生百席」で楽しめそう。圓生亡き後は人間国宝になった柳家小さん、先日亡くなった小三治などがうまかったが、圓生さんの域に達する噺家はなかなか出ないと思うな。
   ×     ×     ×     ×
 今週の拙宅の花は、深紅のバラ「サムライ」と濃いピンクの大輪のバラ「ブロッサムピンク」です。

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