本日立春。とはいえまだまだ寒いね。きのうスーパーに買い出しに行ったら、恵方巻が山のようになっていた。あんなんガキのころにはなかった習慣。つられて北北東なんて向かないぞ、ということで1月に読んだ本。 12月27日に12月に読んだ本を載せてからも年内に2冊読んだ。三遊亭圓生著「寄席育ち」。この大名跡を継ぐのは誰になるのかなぁ。池上彰・佐藤優著「無敵の読解力」。歴代の首相が大した本を読んでいないことが分かった。 新年1冊目は本郷和人著「北条氏の時代」。今年の大河ドラマは見ることにしたので、よく知らない執権・北条氏のことが一番わかるとゼミ仲間に教わり手に取った。大河で取り上げるのは2代目の北条義時までだから、大丈夫と思うが武家が次の天皇を決める時代があったのだ。葉室麟著「約束」。4年前亡くなった葉室さんの未発表原稿が日の目をみた。明治維新前後に現代から若者がワープするという話だが、ちょっと無理があるか。 竹内政明著「『編集手帳』の文章術」。某団体に頼まれてやっている読書感想文の課題図書にしたので、十年ぶりに読み返した。体調を崩した竹内氏の名文が読めないのは残念。無事是名馬を思う。湯川豊著「海坂藩に吹く風」。藤沢周平さんの著作を解説した本で期待していたが、日光の手前か。あ、これ今市という意味です。 米澤穂信著「黒牢城」。直木賞を予想通り取った。1月は何と言ってもこの本。1月20日につぶやいた。伊集院静著「ミチクサ先生」。夏目漱石の生い立ちから「吾輩は猫である」などの名作を書くまでの歩みを平明な筆で紹介。伊集院の文章は波長が合う。面白かった。今野敏著「探花 隠蔽捜査9」。今野が生み出した警察官僚竜崎伸也という人物像が好きでこのシリーズは全部読んでいる。警視庁大森署長から神奈川県警刑事部長に転じた竜崎は警察庁同期で試験がトップだった警務部長とぶつかる。「探花」とは中国科挙の試験で3番目という意味で竜崎は入庁試験3番だったのだ。 陣内秀信・三浦展著「中央線がなかったら見えてくる東京の古層」。この本はなかなか面白かった。国分寺界隈も登場する。長谷川櫂著「俳句と人間」。現代俳句で名高い長谷川氏は皮膚がんにかかって、命と向き合っている。その氏が今、俳句について考える姿がなかなか重い。
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