隠居志願のつぶやき2017

[PREV] [NEXT]
...... 2022年03月04日 の日記 ......
■ 2月に読んだ本   [ NO. 2022030401-1 ]
 ロシアがウクライナに侵攻して1週間。4日にはザボリージャ原発への攻撃も報じられている。プーチンはいったい何を考えているのか。ウクライナにあるチェルノブイリ原発事故もソ連時代にあった。平和を呼び掛けるだけでは戦争は止められないのか。無力感を感じる、ということで先月読んだ本。
 平凡社編「作家と珈琲」。珈琲の好きな作家は多いのである。約50人が珈琲とのかかわりを記した文章を集めている。原田マハ・ヤマザキマリ著「妄想美術館」。美術に造詣の深い二人が好きな作家、好きな絵画を縦横に語る。マリさんの好きな画家は知らない人が多かった。鈴木忠平著「嫌われた監督」。ずっとAクラスだったのに中日球団からクビにされた落合博満の流儀を選手たちの言葉を通じて活写した。こりゃ面白かった。
 太宰治著「津軽」。「あさイチ」に番組宣伝で出た原田マハのお薦め本。太宰が故郷、津軽を訪ねるお話だが、あんまり面白くはなかったなぁ。藤沢周平著「決闘の辻」。死後20年、いまだに愛読者の多い周平さんの文庫未収録作品を収めた。端正な文章はそう書けるものではないが、さほどお薦めというほどではないか。
 小林武彦著「生物はなぜ死ぬのか」。生き続けるために死ぬということがよく分かった。こういう新書はもっと読まれるべきだと思うね。高田郁著「あきない世傳金と銀 出帆篇」。書き下ろし文庫で半年に1冊刊行されている。この「あきない正傳」の世界は大阪発祥の呉服屋の女主人が江戸に出て数々の工夫を重ねて店を大きくしていく物語だが、12冊目でいよいよ佳境に入ってきた。
 半藤一利著「墨子よみがえる」。昨年亡くなくなった歴史探偵半藤さんは「墨子を読むべきだ」という言葉を残していた。半藤ファンとして手にしたが「墨子」は非戦の権化なのである。東山魁夷著「風景との対話」。50年も前の新潮選書だが、東山の画集を横に読むと、魁夷がどんな気持ちでその絵を描いたがよく分かって引き込まれた。原田マハのお薦め本。
 東海林さだお著平松洋子編「人間は哀れである」。東海林の飲み友達平松が軽妙な文章でも知られる東海林の文章からテーマにピッタリのを集めた。俺、毎日新聞朝刊に連載されていた東海林の漫画「あさってくん」は大好きだったなぁ。長女が購読を始めた朝日新聞の書評欄でこの筑摩文庫の本の存在を知った。

...... トラックバックURL ......
  クリップボードにコピー

...... 返信を書く ......
[コメントを書く]
タイトル:
お名前:
メール:
URL:
文字色:
コメント :
削除用PW:
投稿キー: