日曜日の楽しみが戻ってきた。女子プロゴルフツアーが開幕し、このコロナの2年間の間も毎週末きちんきちんと開催されてきた競馬の中継の後、最終日の熱戦をテレビ画面で楽しめるのだ。 きのう沖縄で行われたダイキンオーキッドレディス最終日は、前日のトップと5打差、8位から出た20歳の西郷真央が、6バーディー1ボギーのこの日ベストの67で回り、通算10アンダーとして逆転優勝を果たした。 この西郷はルーキーシーズンの昨季は2位が7回の惜しい試合が続いていたが、開幕戦でシルバーコレクターを返上。ことしの女子ツアーでは主役の一人となりそう。女子ゴルフは松山英樹以外は華のない男子ツアーに比べ、見ていても誰が勝つか分からない面白さがあるのだ。 昨日の最終日は、15番ホールまでは前日首位の渡辺彩香(28)が10アンダーでトップ、西郷は2打差の8アンダーだった。それが16番、17番で8b、7bのパットを沈め連続バーディーで首位に立った。追いつかれた渡辺は17番で力んだのか左に大きく曲げてダボを叩いた。西郷が冷静だったのは、18番のロングで2打目をグリーン左の深いバンカーに入れたが、壁に近過ぎるとみてピンとは違う方向の奥のラブに出し、そこから見事なアプローチでパーセーブしたこと。 2位は最終18番でバーディーを沈め9アンダーとした韓国の黄アルム(34)。3位は最終ホールがパーだった西村優菜(21)の8アンダー。優勝賞金が2160万円。2位が1056万円、3位が840万円だから、最終ホールの黄のバットは200万円パットだった。 20歳149日の西郷は昨季2位7回で優勝がないのに賞金ランクは4位だったが、この日の優勝で生涯獲得賞金は2億円を突破した。これは宮里藍の20歳105日に次ぐ、歴代2位のスピード記録だとか。練習場にいた西郷は優勝が決まった時、うれし泣きをするかと思っていたが、同学年の山下美夢有と抱き合っても涙は見せなかったのがすごい。 女子ゴルフは東京五輪の銀メダル、稲見萌寧(22)を筆頭に、米ツアーに参戦している渋野日向子(23)、畑岡奈紗(23)、古江彩佳(21)、ダイキンオーキッドでも上位になった勝みなみ(23)、小祝さくら(23)、原英莉花(23)ら実力と華のある選手が目白押しで毎週の観戦が楽しみだ。
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