ペンは剣よりも強しという。まっことウクライナのゼレンスキー大統領が英、米、独らの議会向けに発した演説はロシアのミサイル百発分に相当すると感じる。そのゼレンスキー大統領がきょうの夕方、日本の国会向けに演説する。何を語るのか。広島長崎に米国が投じた原爆、ロシアが不法占拠する北方領土か。きのうの民放テレビでは前ウクライナ大使の角氏が戦後の復興援助協力を話すのではと強調していたが。 このゼレンスキー演説を固唾をのんで注目している男がいる。竹橋の新聞1面コラム「余禄」を20年書き続けている我が同期、柳川時夫記者だ。たしか72歳。同期で会社に残っているのは特別編集委員の彼だけ。その彼は今月末での勇退が決まっている。けさのオデッサの大階段を取り上げた「余禄」を見て、あと何本書くの?とメールしたら「きょうが最終出稿日。ゼレンスキー演説でいくしかないが、あまり内容に期待しないで」の返信が来た。 1面コラムは朝日の「天声人語」も読売の「編集手帳」も無署名だが、柳川くんのは読点に代えて使用する▲マークが、横一列の同じ高さに統一するというとんでもなく大変な作業をしているので、すぐ柳川くんが書いたものだと分かるのである。当代一の名文家と言われ、5年前に病気で引退した読売の編集手帳子、竹内政明氏も同様な横一列方式を採用していた。 言葉はミサイルより強いと思いたいが、ゼレンスキーがロシアに屈服しないと言えば言うほど、無辜の民の命が失われる現実がある。 柳川くんが1面コラムを担当することになって、俺もこの”つぶやき”(前身は2001年スタートの「冷奴の部屋」)を始めた経緯がある。柳川くんが今夕の大統領演説をどんな言葉にまとめるか。プーチンのミサイルに打ち勝つ最後のコラムを読みたい。 × × × × あすは年長組による芝刈りのため”明日休診”です。 |
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