素浪人には毎日が連休だが、人出の多かったゴールデンウイーク。けっこう遠くまで散歩に出かけた、ということで、4月に読んだ本。 今村翔吾著「八本目の槍」。1月に直木賞を取った今村。先月昨年出た「じんかん」を読み、3年前に出て吉川英治文学新人賞の本作を読んだ。石田三成を取り上げていてなかなかの内容。秋山千佳著「東大女子という生き方」。近くに東大女子がいるので手にしたが、そうたいした新書ではなかった。篠田謙一著「人類の起源」。この手の本が好きなのである。 岩田徹著「『一万円選書』でつながる架け橋」。詳細なアンケートを基にその人にふさわしい本選びをしている北海道の本屋のオヤジさんの話。こりゃ大変な試みだ。福井県立図書館編「100万回死んだねこ=覚え違いタイトル集」。覚え違いってよくあるよね。時武里帆著「護衛艦あおぎり艦長早乙女碧」、同「試練」。早乙女里帆については4月8日につぶやいた。このシリーズは面白いよ。 塩田武士著「朱色の化身」。映画化もされた「罪の声」で山田風太郎賞を取った塩田氏の圧巻のリアリズム小説と帯にあるが、ちょっと理に勝ち過ぎた感があった。宇江佐真理著「おはぐろとんぼ」。7年前惜しまれつつ亡くなった宇江佐さんの時代小説は全部読むことにしていたが、文庫の新刊にこれをみつけた。ところが単行本も入手していた。読み直して全部忘れていたことに気付いた。う〜む。 宮城谷昌光著「縦横無尽の人間学」。古代中国を舞台にした名作をものしている宮城谷さん。初の対談集ということで手に取った。対談相手は平岩外四氏とか丹羽宇一郎氏など。江夏豊などもいる。俺が宮城谷さんの本を読みふけったのはもう30年も前だからなぁ。半藤一利著「半藤一利わが昭和史」。昨年亡くなった半藤さんの生き方が好もしく、エッセーなどもよく読んでいる。会社人半藤のところが面白い。 池永陽著「下町やぶさか診療所 沖縄から来た娘」。このシリーズ3作目。池永作品は波長が合うんだなぁ。福岡伸一著「ゆく川の流れは動的平衡」。朝日新聞の5年分の連載をまとめた。中身が濃い。逢坂冬馬著「同士少女よ、敵を撃て」。本屋大賞受賞作。これが第1作とは思えないほど滑らかな筆。装丁が気に入らず敬遠していたが、グイグイ引き込まれ2日で読了。ロシアのウクライナ侵攻前に書いた本なのだ。 |
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