大学1,2年の頃は毎日小平キャンパスの学食で肉無しカレーを食っていた。80円カレー。金がなくいつもピーピーしていたから、他に選択肢はなかった。よく飽きずに食べ続けたものだ。バドミントン部の練習が終わって集合する雀荘「学苑」で、出前に取るのは100円の焼きそばだった。バイトのカネが入って少し裕福な時に頼むのは、400円のカツ丼。「かっ、かっ、カツ丼!」と叫んだものだった。 小平でこんなにうまい食い物があるのかと思ったのは、一橋学園駅近い「大幸」のレバニラ炒めだった。たしかライス付きで150円。社会人になってから、わざわざ「大幸」まで足を運んだが、なんで感激したのかが分からない味になっていた。社会に出て舌が肥えたわけではなかろう。たぶん店が使う材料の質を落としたんだろう。 「すき家」や「吉野家」の定食ばかりを食べていると。時折こってりした味の中華を食べたくなる。国分寺でそんな定食を食べさせた「秀永」は数年前店をたたみ居酒屋になってしまった。雨の火曜日夜、そんな中華が無性に食べたくなり、電車に乗って東小金井まで行き、いつも客が店の外まで並んでいる「宝華」に出撃した。 ここは油そばが名物というが、俺が食うのはレバニラ炒めライスだ。東小金井は俺の地元駅なのだが、南口にある1971年創業のこの店には最近まで入ったことがなかった。炒めは「火」が「少」と書くが、大きめの中華鍋で強い火力にしないと、レバーの中まで火が通らない。ニラとモヤシにこってりした味が染み、実にうまい。量が多くて年長組には全部は食べきれないが、久々のうまいレバニラに大満足だった。 先日、フジテレビの「所ジャパン」で「八王子vs立川vs町田 東京24区目はウチだ!」という番組を見たが、立川の餃子、八王子のパンカツ、町田のカツカレーなんて全く知らなかった。近間にいいところがあるはず。B級グルメを訪ねるミニ旅にトライしてみるかな。
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