コロナで巣籠り生活となったのは2年半前だが、それ以降も中国語学習はさぼらず週1ペースで続けてきた。中国語を勉強する場所は世にいう「雀荘」だが、ここできちんと体温を測り、手指をアルコール消毒し、あごマスクをしながら、牌に向かうのである。 雀荘では居酒屋のように酒を飲んで声が大きくなることはないし「ポン」とか「チー」とか言葉を短く発するだけだから、クラスターが発生したという話は聞いたことがない。いたって安全な場所なのだ。 メンバーは長老A氏、まだ書道団体でアルバイトしている1コ下の前組閣委員長Sくん、今や組閣委員長に昇格した広告のエースで関連会社社長Tくんと俺の4人。ところが、7月初旬にSくんがコロナに感染したため、ずっと賭場が立たなかった。これは俺の精神衛生上、極めてよろしくなかった。 中国語の勉強会場は吉祥寺にあるのだが、西国から中央線で東京寄り6駅先の吉祥寺に出撃する用がなくなると、芝刈り以外には西国・国分寺界隈から全く出ないことになり、巣籠りも極まれりになってしまう。電車に乗っていく”きょうよう”というのが、年長組には欠かせないのである。 幸いSくんは重症化せず、この前の土曜日夕方、ひと月ぶりに卓を囲むことができた。Tくんは千葉での芝刈りからの転戦である。このメンバーで勉強する時のルールはちょっと特別で、通常の「ドラ」の他に、4枚ずつある5万、5索、5筒のうちの2枚が赤く、無条件で「ドラ」になる。 また、リーチを掛けて一発で「白」を持ってきた場合、オールマイティーで和れるほか、リーチを掛けて和り、手の内に1索と7筒がある場合は、1索の枚数だけチップをもらえる。 さらに、満貫を自模って和るとチップを1枚ずつ、ハネ満なら2枚ずつもらえるというチップが飛び交うルールで、このチップの取り合いにスリルがあって、病みつきになるのだ。 土曜日は序盤、Sくんが2連勝したが、中盤から俺がうまく立ち回り、ほぼ独り勝ちだった。昼間に打った4回目のワクチン(ファイザー)が、うまいこと効いたとみえる。勝てば中国語は誠に楽しいのだ。 × × × × 今週のトイレの一輪挿しはオレンジ色のガーベラです。 |
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