年金生活者が息をつくのは、偶数月の15日である。この日に2カ月分の年金が銀行口座に振り込まれるのだ。給与生活者の月給は毎月決まった日(25日とか16日とか)に振り込まれるから、ふた月に1回の入金というのは待ち遠しい限りだ。それで「古稀を過ぎ 年金暮らしも 楽じゃない 奇数月には 無収入」という狂歌も生まれるわけだ。 コロナのため校閲のアルバイトが2年前に雇い止めとなった俺だが、まだ細々と続いているのが、読書感想文の課題図書選定と感想文の添削のアルバイトである。某団体が運営している全寮制の学生寮に居住する大学生が対象で、12年前に先輩から引き継いだ。今年の俺の担当は新一年生、25人。活字離れが著しい昨今、若者が本に親しむのは悪いこっちゃないと、本ギライにならないよう、課題図書選びにはずいぶん知恵を絞っている。 このバイト料、昨年までは年に1回まとめて支払われていたが、経理処理上望ましくないとなったのだろう、今年度から年8回払いとなった。年金生活者にはこの方が嬉しいよね。6月末、5月に行った読書講座の講師料と4月の自由図書感想文の添削料の入金があった。それで7月末には、5月の課題図書選定料と添削料が入金されるものと思っていたのだが、担当者が変わったためか、入金なしでガッカリ。 で、この分が8月末に入金されるものと思っていたら、なんと、きのうは口座残高がやけに増えている。といってもそれほどの多額ではないのだが、よくよく計算したら、5月分と6月分の課題図書選定料と添削料がまとめて入金されていたのだった。これは、とってもとってもうれぴいことだった。 金はあればあるだけ使ってしまう性分なので、6月分のバイト代は、9月15日からスタートする10月の家計費用として、別枠でとっておくことにした。2カ月分の入金でかなり気分的懐的に余裕が出たから、俺にたかるなら今だよ。
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