きのう昼前、西国北口の「オーケー」で飲むヨーグルトを1週間分求めて、家に帰ろうとすると、コンビニ横の喫煙コーナーに見知った人の姿をみつけた。「エ・プロント」で時々会うおじさんで、昨秋競馬必勝法を編み出したというので、「それなら自分で馬券を買って蔵を建てて」とたきつけたH氏だ。 で、「金杯はいかがでした?」と尋ねたら、「それがね、持病の鼠径ヘルニアが悪化して昨日まで入院していたんです」とやせた顔で話す。聞けば、暮れの28日のG1ホープフルステークスの日、いつものように立川ウインズに馬券を買いに行こうとしたら、下腹がとんでもなく痛くなり、ウインズ入り口でうずくまってしまった。 警備員が飛んできて助けてくれ、タクシーでいったん帰宅。2年前手術で入院した立川の病院に連絡すると、年明けすぐに来いと指示された。4日に病院に赴くと「すぐ入院だ。手術しないと」と言われ、全身麻酔で2時間の手術を受けたので、馬券初めの金杯どころではなかったとか。 「それは災難でした。私はこれから東京競馬場に出陣します。きのうはプラスでした」と話したら「その前にお茶をのみませんか」と水を向けられ、おじさんはさっきまでいたという「エ・プロント」に逆戻り。「この前立川でご馳走になったから」とコーヒー代はおじさん持ちとなり、病気のあらましをひとくさり。話し相手のいないHさんだからと、なるほどなるほどと聞いてあげ、機械商社に勤めていたころのイヤな思い出まで承った。 トイレに中座し戻ると、おじさんの曰く「きょうは大きなレースがあるんですか?」。で「フェアリーステークスというのがあります」とスポーツ報知を見せてあげると「馬券を買ってくれませんか?」承知するとおじさんは人気指数を基にしたワイド6点と三連複2点200円ずつ計1600円を報知に書き込んだ。ちなみにワイドは1番人気の5番と2番人気の7番から1(6番人気)、14(11番人気)、15(13番人気)に3点ずつ。三連複は4−6ー8と5−9−10という脈絡のない組み合わせだった。 おじさんの初馬券、当たればいいなと思ったが、レースは大荒れ。14→10→1の結果で馬連211倍、三連複681倍もついた。もちろん俺も外した。で「14番も1番もみていたのに残念でした」と電話すると、テレ東の中継をご覧になっていたみたいで「ずいぶん荒れましたね。あしたのゴルフ、頑張ってください」。 俺が「エ・プロント」で、ちらとあすはゴルフとつぶやいたのをちゃんと覚えてらした。手術直後であろうと、年長組はこのへんの気配りにぬかりはないのだった。そうそう、俺は金杯の日はだめだったが、おとといの中京10レース新春ステークスで80.5倍を押さえ、片目は開いたのである。 |
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