日曜日はひどい目に遭った。立川の某喫茶チェーンの2階で、喫煙コーナーに入っていたすきに、座席に置いた手提げ袋を置き引きされたのである。入っていたのは生物学の教科書(競馬新聞とも言う)、「スポーツ報知」、クロスワードを解くための「毎日新聞」、読みかけの単行本「銀座に住むにはまだ早い」(小野寺史宜著)と、あたたかだったのでジャンバーは着ずにいたので、ハンカチ、ティシュー、携帯灰皿である。 このクリーム色の手提げ袋は1年前、国分寺の100円ショップ「セリア」であまたある手提げ袋の中から探し出した「Il fait tres beau aujourd’hui.」という仏語(It's fine todayの意)の表示が入った110両もした優れものである。前の緑色の手提げ袋は穴が開きかけて、お褥下がりにした。 日曜は午後に野暮用があったので、午前中に立川のウインズに出撃しメーンレースにだけ参戦しようと思い、前夜から予習に予習を重ね、その赤丸のついた教科書を目にした輩がスイ!と持って行ったものと推理した。喫茶店でコーヒーを注文した際、その辺に置いたかとも思ったが、2階の席に着いた時、右側にハンチングを置き左側に手提げを置いたうっすらとした記憶がある。テーブルの上にはコーヒー、ケイタイ、赤ペン、マスクを置いたのだった。 こりゃ、戻らないなと判断した時に思い浮かんだのは「原状回復」の4文字である。手提げ袋は出かける際に絶対必要。この日の馬券も買わねばならない。クロスワードもやらねば。で、立川駅構内の「ニューデイズ」で報知と毎日を入手。まずウインズで報知杯フィリーズレビューの馬券を勝った。次は手提げ袋である。 駅ビル内に100円ショップ「ダイソー」が開店したという表示があったので、行ってはみたが、教科書が入る縦長のテキトーな品がない。ビックカメラ立川店の中に「セリア」があったことを思い出し突撃すると、なんと「tres beau」とプリントしてある同じクリーム色の手提げ袋が置いてあった。これはラッキーだった。単行本は50ページほど読み進んだところだが、どうしても読まねばという内容ではなかったので、うっちゃることにした。 携帯灰皿も絶対必要。失ったのは10年ほど前、長女に誕生祝に買ってもらった吸い殻が10本は入る大き目の品。国立の喫煙具専門の店があるのを思い出し突撃したが、同じ品はあったが6000両近くする。う〜ん、それで以前使っていた直径6aほどの丸い小型の灰皿を3850両で求めた。この出費はフィリーズレビューで取り返そうと目論んだが、1着は見ていたものの2着に手が届かず、辛い置き引き被害となったのである。
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