詐欺ではないかと、アップルカードを売ってくれなかったファミマの店長、セブンイレブンのアンちゃんへのお礼のあいさつもきのう済ませた。ということで3月に読んだ本。 3月は7冊とこの1年では一番少ないか。その理由は東日本大震災から12年、竹橋の会社を定年になったのもその年ということで、この”つぶやき”の前身「冷奴の部屋」のスクラップブックを読み返すのに多くの時間を費やしたからだ。今はデジタル空間から消え去った「冷奴の部屋」。拙宅に39冊のスクラップブックが残っている。 宇都宮時代に知り合いの美女が読みたいと興味を示したので、毎週2〜3冊貸したがカロリーが高く読むのには相当時間がかかったはず。俺も、ああそんなこともあったと、記憶がよみがえることも多く、2011年だけでなく09年の巻20から、栃木の新聞社にお世話になり始めた14年の巻39までの20冊を読み切った。チンケな内容の新書より俺にとってははるかに面白かったのだ。その話は後日つぶやくとして……。 高田郁著「晴れときどき涙雨」。「みをつくし料理帖」「あきない正傳 金と銀」などの名作を生んだ高田さんのエッセー。親しんだ作家のエッセーというのはいいね。荒木源著「PD 検察の犬たち」。知り合いの美人ライターが「アエラ」誌上で書評を書いていて手に取った。警察と違い、検察の世界はあまりなじみがないので、そう売れないと感じた。Pは検察(prosecution)の略。そんな単語、初めて知った。Dはdog。新聞記者が検察とつるんで証拠捏造を行うのだ。 西條奈加著「わかれ縁」。宇江佐真理さん亡きあと、時代小説はこの西條奈加が贔屓。うまいものである。宿野かほる著「ルビンの壺が割れた」。読書感想文の自由課題で本ギライの女子大生からぜひ読んでと言われ、本屋に走った。大ドンデンガエシがすごい。早見和真著「八月の母」。亡くなった北上次郎が激賞。まずまずよくできた小説かな。 森功著「国商」。国鉄改革3人組の一人でJR東海の社長を務めた葛西敬之を、最後のフィクサーとしてその歩みを追った。葛西はシンゾーくんを推すコアメンバーだったが、もともとは与謝野馨を推していたなど、初めて知る内容が多かった。小野寺史宜著「銀座に住むのはまだ早い」。東京23区の各区で家賃5万円で借りられる部屋を探し、その周辺を歩くという面白い企画。「まち」「ひと」などの著作のある小野寺氏は千葉県在住で銀座に住むのが夢なんだとか。手提げ袋が置き引きに遭い、この単行本も持って行かれたが、やはり23区全部を読みたくなり改めて購入したのだ。
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