隠居志願のつぶやき2017

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...... 2023年06月02日 の日記 ......
■ 藤井最年少名人   [ NO. 2023060201-1 ]
 将棋の名人戦第5局が長野県高山村の「藤井荘」で開かれることになり、藤井聡太竜王(20歳10カ月)が史上最年少名人になることは運命づけられていた気がする。俺、囲碁より将棋の方が少し分かる。きのう夕方は名人戦第5局のインターネット中継に見入り、渡辺明名人(39)が頭を下げ、藤井七冠誕生の瞬間をこの目で見た。
 対局場にドドドっと入ってきた報道陣に名人になった感想を聞かれ、藤井新名人は考え考え「ええ」「まぁ」とほとんど聞き取れない声で答える。失冠した渡辺が将棋盤を挟んで目の前にいる。あれはなかなかむごい。19年ぶりに無冠になった渡辺旧名人は「負けた将棋の内容が悪かった。この3年くらいのタイトル戦の戦いからすると、こういう結果になるのは当然で、力が足りなかった」とはっきり述べた。
 カメラマンが退席したあとの感想戦も中継を見ていたが、二人は「歩を打つとか」「あっ、そうか」など実になごやかに戦いを振り返っていた。藤井くんははしゃぐわけではなく、実に謙虚。今朝の新聞によれば、小さな声で聞き取れなかった終局直後は「非常にうれしいです。とても重みのあるタイトルだと思うので、今後ふさわしい将棋を指さねばという思いです」と話したとか。
 そりゃ、そうだ。8つある将棋のタイトルの中で名人戦は特別。他の棋戦とは異なり、一番下のC級2組から勝ち上がって、A級での最多勝を上げ名人に挑戦できるようになるまで、最短でも5年かかる。天才藤井くんもC級1組をすぐには通過できず、1年余計にかかった。21歳2カ月の名人就任最年少記録を持っていた谷川浩司十七世名人(61)の言がいい。「以前は記録が破られるのかもしれないという複雑な思いがあったが、実力、実績、人気とも抜群の藤井さんに抜かれたのは光栄だと思う」
 羽生善治九段(52)に次ぐ七冠(名人、棋聖、王位、叡王、竜王、王将、棋王)の次は前人未踏の八冠が視野に入るが、その王座戦の戦いはこの夏に棋聖、王位の防衛をした後、秋に始まる。勝率8割3分という藤井新名人ということは、5回指して敗れるのは1回以下という驚異的な強さだ。7番勝負、5番勝負だったら最後には勝ってしまうだろう。まだハタチの聡太くん。今後どう進化するのか、大いに楽しみだ。

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