ついこの間までTシャツに短パンで出歩いていたというのに、長袖でないと寒いくらい。急に涼しくなった、ということで9月に読んだ本。 毎日新聞校閲センター編「校閲至極」。校閲のアルバイトを3年近くやったので、この手の本には手が行く。タイトルは「恐悦至極」にかかっている。まったく言葉というのは難しいのだ。永井紗耶子著「木挽町のあだ討ち」。今年の7月に直木賞を取った時代小説。文章がうまくなかなかの手練れと見た。あだ討ちに居合わせた人たちがどう受け止めていたか、複雑な筋立てとなっている。同時受賞の垣根涼介「極楽征夷大将軍」はタイトルから読む気がしない。 鈴木敏夫著「歳月」。ジブリの名物プロデューサーがいろいろな人に会って得た印象を連載コラムにまとめ、それが本になった。読了後、ジブリが日本テレビの傘下に入ることが明らかになった。宮崎駿も鈴木敏夫もずうっと生きているわけではないからな。山本俊郎著「高校生が感動した数学の物語」。9月7日につぶやいたが、投げ出すことなくおしまいまで読めた。 片岡鶴太郎著「老いては『好き』にしたがえ!」。朝ドラで三線(さんしん)を弾いてみせた鶴太郎は、今は1日1食。ヨガなど好きなことをしている。むかし鶴太郎の絵のカレンダーを愛用していたこともあって、タイトルにもひかれ読んでみた。伊澤理江著「黒い海 船は突然、深海へ消えた」。9月15日につぶやいたが、たぶんことしの俺の本のベストテンの上位にくるノンフィクション。 町田その子著「52ヘルツのくじらたち」。某団体に頼まれてやっている読書感想文の夏休みの課題図書にしたので、再読。課題図書にしたのは間違っていなかったと思った。今尾恵介著「地図バカ」。地図に魅せられた人生を送っている今尾氏の新書。実は俺、ガキのころは地図大好きな少年だったのだ。仁科充乃著「コンビニオーナーぎりぎり日記」。三五館シンシャから出ているドキュメント日記シリーズの新刊。コンビニの実態がよくわかる。仁科さんはことし7月10日現在1057日連続勤務。どこも人手不足なのだ。 |
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