きょうは昼になっても寒い。現在11度。師走になって朝晩は冷え込むようになった。土曜日は最低気温が1度か。日中は15度以上だったのでまだよかったが、年長組には厳しい寒さだ。冬場は亡くなる人が多いことが経験則で分かっているが、気をつけないとな、ということで先月読んだ本。 山本健人著「すばらしい医学」。おととしの俺の本のベストテン1位がこの著者の「すばらしい人体」だったので、同じダイヤモンド社から出たこの本を読んだ。目が未発達の幼児に眼帯をさせてはいけないとか、がん研のロゴが「カニ」である理由など、ほうという記述でいっぱいだが、「人体」の時の衝撃はなかった。 町田そのこ著「夜空に泳ぐチョコレートグラミー」。町田さんの「52ヘルツのクジラたち」を大学生向けの読書感想文の課題図書にしたら、自由課題の感想文に町田さんのこのデビュー作を取り上げた女子学生がいて、「ぜひ読んで!」とあったので、本屋さんに走った。悪くはないが「クジラ」の方がお薦めである。 角田光代訳「源氏物語T」。源氏の54帖のうち、桐壷から末摘花の6帖が入っている。池澤夏樹個人編集の河出版日本文学全集全30巻のうち、源氏物語は3巻を占めているが、それが逐次文庫化(全8冊)される。さほど抵抗なく読める。これで源氏を制覇するぞ。高田郁著「銀二貫」。寒天作りの感動的な物語。10月の課題図書にしたので再読した。よい課題図書を選んだと自画自賛したが、現代学生は時代小説が苦手みたい。 黒川博行著「悪逆」。完全犯罪と思える複数の殺人事件を起こしたのは元警官だった。わずかな手がかりから犯人にたどり着く調べにリアリティがある。さすが黒川だ。沢木耕太郎著「夢ノ町本通り」。沢木は山本周五郎が大好きなのだ。本にまつわるエッセーばかり36編を収録している。桜井芳雄著「まちがえる脳」。ことしの毎日出版文化賞を取ったというので手にしたが、何でこの岩波新書と思ってしまった。あまり面白くない。 池上彰著「昭和の青春」。たくさん出ている池上さんの著作のなかで本人がちゃんと書いていると思える講談社現代新書。池上氏とは同世代だからだいたいそうだったと全部分かった。一点「東大紛争、日大闘争」という表記があるのは何故だろう。 |
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