生物学の教科書(いわゆる競馬新聞)には、その編集部に属する何人かの専門家が予想の印を打つ。本命には◎、対抗には○、大穴には▲、連下には△、たまに(注)なんてのもある。俺は過去の実績に加え、直前の稽古の具合(調教タイム)のよい馬を選んで馬券を買うのだが、参考にしている「スポーツ報知」には小宮栄一、「日刊競馬」には小松真也というへそ曲がりの予想子がいて、ポツン◎を付ける場合が多々ある。 2週前のジャパンカップの時は、大半の専門家が勝ったイクイノックス(引退が決まった)に◎を打ったのに、小宮のアホは10番ダノンベルーガに◎。こんなのは無視するが、先週のチャンピオンズカップでは小松が2着に飛び込んだ7番ウィルソンテソーロに◎。優勝した1番人気のレモンポップに△。小松の言う通りに買っていれば馬連290倍をゲットできたことになる。だから、小松の印は一応チェックすることになる。 他人の印を毎週末参考にする俺だが、3カ月に一度◎○▲△印を打つ役目があり、先週末、斎戒沐浴のうえ印を付け関係者にメール送付した。竹橋の会社関係者による5組のゴルフコンペでは優勝・準優勝を枠連で当てる”馬券”を発売しており、その参考資料の作成と予想の印付けが15年間幹事長をやっている俺の大切な役目なのである。 とはいえ、参加者の何人かとは毎月のように一緒にプレーしているが、このコンペでしか会わないメンバーもいる。最近の調子など分からない。おまけに来週末で22年、83回目となるこのコンペは持ちハンデで実施されており、上手な奴が勝つとは限らない。それで持ちハンデに最近の出来を加味して予想(反対からよむとウソよ)の印を打つ。 今回の◎は若手(と言っても60台前半)で休みの日はランニングで鍛えているTくん(持ちハンデ6)で、最多7回目の優勝を狙うとした。○は持ちハンデが27と大きく最近は楽々110を切ることがある82歳翁、▲は73歳ながらこの秋自己ベストの85をマークした同期の悦ちゃん(同7)、△を持ちハンデが一番いい2で、アイアンの切れが抜群のやはり最多勝を狙う1コ下のYくんにした。 前回、自分に○印をつけて失敗した俺の短評は「この世にバンカーがなければ」というものである。もう50回は短評を書いているので”恵量”とか”コース合う”など、どこかで見たような表現になるのはお許しを願っている。馬主は人気が最下位でも自分の持ち馬の単勝は買うのが礼儀とか。で、俺も”馬券”はいつも自分の枠からゾロ目も含めて総流しにするが、予想で自分が◎○を付けた馬券は買うことにしている。10日後の俺の枠は9枠。9−9で決まれば多分総取りだな。 |
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