年初のシーズンTの時から見ていたNHKの歴史ドラマ「大奥」がきのう終わった。このよしながふみのマンガが原作のドラマ。江戸時代、男だけがかかる死に至る病、赤面疱瘡の蔓延で、徳川将軍になるのは女性。それで種雄になる男を集めた大奥ができるという男女逆転のよくできたお話で、8代将軍吉宗を演じた冨永愛がかっこよく、ずっと見てしまった。 ことしの大河ドラマ「どうする家康」は主演、松本潤の頼りなさに減滅して3回で見るのを止めてしまったので、余計「大奥」にはまったところもある。「100カメ」にも取り上げられていたが、この作品にかける美術スタッフの力の入れようは半端なく、きのうの最終回に出ていた西郷隆盛役の原田泰造、和宮役の岸井ゆきのの対決シーンの演技は大したものだった。 瀧内久美演ずる阿部正弘に陰間から取り立てられた大奥総取締、滝山を演じた古川雄大は、初めて見る役者だが、ズラが良く似合い今後が楽しみという感じ。13第将軍家定の愛希れいか、14代将軍家茂の志田沙良という俳優も新発見でなかなかよかったね。 この秋は「大奥シーズンU」の他、10月から月〜木でやっていた夜ドラ「ミワさんなりすます」(全32回)も欠かさずに見た。堤真一扮する映画俳優、八海崇の大ファンで松本穂香演じる久保田ミワが八海家の家政婦募集に美羽さくら(恒松祐里)になりすまして採用され、八海の信頼を勝ち得ていくという話で、これも原作はマンガ。物語づくりの才能は活字よりマンガの世界に移ってきているんだね。 八海にからむトップ女優役の高岡早紀がなかなかよく、マネジャー・藤浦役の山口紗弥加が非常に好みだった。「大奥」「ミワさん……」が終わってしまった後の楽しみは、朝ドラ「ブギウギ」か。 母親役の水川あさみ、先輩ダンサー役の蒼井優もすでにドラマの中では死んでしまい、ファニーフェイスの趣里ではと思っていたのだが、先週放送された弟の六郎を思う趣里の歌が素晴らしく、淡谷のり子がモデルの茨木りつ子を演ずる菊地凛子の歌にもしびれ、今週は朝ドラが始まる10分前の7時50分に、目覚ましが鳴る前、目が覚めている。おもろい朝ドラは生活リズムをちゃんと保つために欠かせないのだ。
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