84回を数える竹橋の会社関係者による５組のゴルフコンペで優勝すると、賞金１億円の他に持ち回りのトロフィーに優勝者の氏名が書かれた紅白のリボンがもらえる。このリボンに名前を書くため幹事長の俺は毎回筆ペンを持ってコンペに参加していたのである。幅2.5㌢、長さ24㌢のリボンに自分の名を書くのはなかなか気分の良いことであった。なにしろ13年ぶりだから。
土曜日は大々的に祝賀会をやるつもりだったが、このところ土曜に中国語学習をしていたものだから、ゴルフはしない先の組閣幹事長Sくんがどうしても囲みたいと主張し、八王子のゴルフ場から一緒にラウンドした長老A氏の車で吉祥寺に向かい、雀荘近くのエクセルシオールでこれまた一緒にプレーした広告のエースてっちゃんのおごりで珈琲＆アップルパイをいただいた。
中国語は11時前に終了し、遅くに帰宅し、日曜日トロフィーの入った箱を開けてちとたまげた。歴代の優勝者の名前が書かれたリボンが、クラブをスイングするゴルファーの像を模したトロフィー（高さ25㌢）のそこらじゅうに縛りつけられ、取れかかっているリボンも多数あって収拾がつかなくなっていた。
17センチほどのトロフィーの台座には2017年９月の61回大会までの優勝者の氏名を刻んだプレートが貼り付けられているのだが、もう名前を刻むスペースはなく、62回大会以降の優勝者の名前が書かれたリボンで、トロフィーはリボンのお化けのようになっていた。これは何とかしないと……。
で、針と糸を使って、60回台の優勝者と70回台の優勝者のリボンを約10本ずつ横につなげ、それを台座に二重にきれいに括り付け、82回大会以降の優勝者リボンは腕のところに括り付けた。84回大会で優勝した俺の名前が一番目立つようにし、テレビの脇の低い本棚の上に鎮座させ、記念写真を撮った。
次の６月中旬の85回大会までこのトロフィーが我が家を飾ることになる。中学の時に習った家庭科のおかげで、針仕事は何とか俺でもできるのである。 |
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